藤本タツキ作品『人魚ラプソディ』『目が覚めたら女の子になっていた病』『予言のナユタ』『妹の姉』の魅力を紹介!

藤本タツキ短編集あらすじ紹介 藤本タツキ

漫画界に旋風を巻き起こす鬼才、藤本タツキ。彼の代表作である『チェンソーマン』は、その独創的なストーリーと強烈なキャラクターで、多くの読者の心を掴んで離しません。その唯一無二の魅力は、どのようにして形作られたのでしょうか?今回は、そんな彼の原点をたどる珠玉の4作品を、それぞれのエピソードの結末には触れない形で紹介します。


少年と人魚の幻想的な恋『人魚ラプソディ』あらすじ

海辺の町で暮らす中学生・トシヒデ。彼にとって、海中に沈んだ人魚のピアノを弾く時間は、幼い頃に亡くした母を唯一感じられる大切なひとときだった。

ある日、夢中で演奏していたトシヒデは、息が続かなくなり溺れかけてしまう。その時、彼の前に現れたのは、美しい人魚の少女・シジュだった。

助けてくれたお礼として、トシヒデはシジュにピアノを教えることになる。毎日、会うようになった二人は、互い好意を寄せるが……

猫使アル
猫使アル

トシヒデが結構、熱い!海でピアノを弾くのって、普通に考えたら危険なんだよね。息が続かなくて溺れそうになる可能性があっても、母を想って弾き続けるなんて、すごい情熱だと思った!

 

しかも、その中で出会ったのが人魚のシジュ。命を懸けて出会った恋だからこそ、余計に胸に響くんだよね。二人が一緒に過ごす時間が、キラキラしてて、「青春っていいな!」って叫びたくなったよ!

ずんだもん
ずんだもん

ボクが一番いいなと思ったのは、「ピアノ」が二人をつなぐってとこ!普通なら人間と人魚って絶対交わらないじゃん?でも、ピアノの音色が橋渡しして、二人の気持ちを近づけるんだよね。

 

母の形見みたいに大事にしてきたピアノで、トシヒデはシジュに教えることで、母への想いも一緒に伝えてる感じがしてさ、めっちゃ感動したのだ。音楽って言葉がいらない分、気持ちがダイレクトに届くんだなって改めて思ったし、ボクもなんか楽器やってみたくなったよ!

『人魚ラプソディ』主要キャラクターリスト

  • トシヒデ:男子中学生。父親は人間だが亡くなった母親は人魚。母の血のおかげで長く海に潜っていられる。
  • シジュ:人魚の少女。溺れそうになったトシヒデを助けたお礼として、ピアノを習う。
四国めたん
四国めたん

二人の出会いのシーンは、とても印象的でした。人魚のシジュさんは最初、人間を「無能」だと突き放すように言います。でも、その直後に「オマエの奏でる音色は綺麗だから助けた」と告げる。そこには彼女なりの優しさと正直さが感じられました。言葉は冷たいのに、本心では惹かれている。

 

トシヒデ君の音楽は、母との記憶をつなぐものであり、同時にシジュさんの心を揺さぶるものになっているんですよね。人生を「生きるに値する」と思わせるのは、理屈ではなく心に響く何か。二人の出会いは、恋の始まりや特別な絆が生まれる瞬間を象徴しているようで、胸が温かくなりました。

猫使ビィ
猫使ビィ

わたしは、この物語を読んでずっと静かな切なさを感じました。トシヒデくんにとって海でピアノを弾く時間は、亡くなった母に会えるような特別な場所…。でも同時に、それは深い孤独の時間でもあると思います。

 

そんな彼の前に現れたシジュちゃんは、孤独をそっと癒やす光のようでした…。彼女にピアノを教えることで、トシヒデくんは母の記憶を共有できただろうし、シジュちゃんは人間の心に触れることができた。二人が出会ったのは偶然じゃなくて、きっと必然だったんだと思います。

『人魚ラプソディ』名セリフ リスト

これを溺れそうになるまで弾く
このピアノを弾いてる時だけ
母さんを思い出せそうな気がするから (トシヒデ)

でもキミはとても綺麗だから
キミになら食べられてもいいと思った (トシヒデ)

でもあんパンを毎日もってきてくれるなら…
トシヒデは喰わないでおいてやる… (シジュ)


予測不能なコメディ『目が覚めたら女の子になっていた病』あらすじ

ある朝目覚めると、少年トシヒデは突然“女の子の体”になっていた。病院で下された診断は「目が覚めたら女の子になっていた病」。

治ることはないと告げられ、戸惑うトシヒデを待っていたのはクラスメイトからの好奇の視線と、陰湿ないじめだった。「セックスさせろ」と迫る最低な男子たちに心を折られそうになるトシヒデ。

そのとき救いの手を差し伸べたのは、恋人リエの兄であり、上級生のアキラだった。いじめの加害者を一撃でねじ伏せる姿に、トシヒデの胸は高鳴ってしまう――。

猫使アル
猫使アル

読んでて一番グッときたのは、トシヒデの心の揺れ。リエのことは大事に想ってるのに、アキラ先輩に助けられて胸が高鳴る。これって「恋心なのか、それとも守ってくれる存在への憧れなのか」分からなくて苦しいよね。でもそういう感情のぐちゃぐちゃこそが青春だと思う。

 

私だって誰かに本気で守られたら、絶対揺れるもん!性別が変わるっていう極端な状況を通して、「自分は誰を好きなのか」を問われる展開、めちゃくちゃ熱いテーマだと思ったよ!

猫使ビィ
猫使ビィ

わたしは、この作品を読んでずっと胸が苦しかったです。突然女の子になってしまうなんて、想像するだけで怖いのに、その上で周りから冷たい目を向けられたり、いじめられたりする。居場所がなくなるって、こんなにも残酷なことなんだと感じました。

 

アキラさんが現れていじめを止めた場面、わたしは少し救われた気持ちになりました。自分を守ってくれる人がいるって、それだけで心が軽くなるんだと思います。トシヒデ君が胸を高鳴らせたのは、恋というより「安心」だったのかもしれません。誰かがそばにいてくれるだけで、絶望の中に小さな光が差すんだと思いました。

『目が覚めたら女の子になっていた病』主要キャラクターリスト

  • トシヒデ:病気で突然、女の体になってしまった少年。気弱な性格で、学校ではいじめられていた。
  • リエ:トシヒデの彼女。トシヒデと違い男勝りな性格。
ずんだもん
ずんだもん

ボク的に一番考えさせられたのは、トシヒデが「女の子の体」になっちゃった後、どう自分を受け入れるかってところ。病気だって診断されて、治らないって言われたら、もう今までの自分には戻れないってことだよね。それってめちゃくちゃ怖いし、普通なら絶望すると思うのだ。

 

でも、リエやアキラ先輩と関わる中で、「今の自分」を少しずつ認めて、新しい自分と折り合いをつけていくトシヒデの姿がすごく印象に残ったよ。人って状況に合わせて変わっていくんだなって思ったし、自分も何か変化があったら前向きに向き合いたいなって感じた!

四国めたん
四国めたん

この作品の魅力は、恋愛の形が変わっても「想いの強さは変わらない」と描かれている点だと思います。トシヒデ君にはリエさんという彼女がいますが、彼が女の子になったことで二人の関係はどうなるのか、すごく気になるところでした。

 

リエさんは動揺しながらも彼を支え続け、時に男勝りな強さを見せます。その姿に私は感動しました。性別や外見が変わっても「好き」という気持ちが揺るがない。恋は外側ではなく心に根づくものなのだと思いました。

『目が覚めたら女の子になっていた病』名セリフ リスト

もう女の子だもん… (トシヒデ)

オマエのこと、もういじめないでやるから
セフレになれよ (男子生徒)

人の嫌がることを言うのはいけない事だろ
だから殴った (アキラ) 

よくやったな兄ちゃん! (リエ)


兄弟の絆を描くダークファンタジー『予言のナユタ』あらすじ

世界を滅ぼす悪魔の子として、人々から忌み嫌われている少女・ナユタ。彼女の唯一の理解者は、両親を亡くし、たった二人で生きる兄・ケンジだけだった。

だが、動物の命を奪い、意味不明な言葉を発する彼女の姿に、ケンジは戸惑いを隠せない。

そんな中、ナユタは大事件を起こしてしまい、警察に引き渡すよう迫られる。

ずんだもん
ずんだもん

ボクが印象に残ったのは、ケンジの「不器用さ」だなぁ。学校に行かずに働いて、妹を養ってるんだけど、正直彼もまだ子供なんだよね。ナユタのことを理解できなくて戸惑って、でもそれでも守ろうとする。その揺れる気持ちが、めっちゃリアルに感じた!

 

大人みたいに完璧に守れるわけじゃないけど、精一杯足掻いてる姿がカッコいいのだ。ボクは、「自分だったら逃げちゃうかも…」って思ったし、同時に「ケンジみたいに頑張りたい!」って憧れも抱いたよ。

猫使ビィ
猫使ビィ

物語の中で、ケンジさんが必死に働きながら妹を養う姿がとても印象に残りました。まだ子供なのに、大人の責任を背負っていて、その横顔は寂しそうで…。わたしは彼が本当に報われる日が来るのか、不安で仕方なくなりました。ケンジさんの孤独とナユタちゃんの孤独が重なって、読んでいて胸がぎゅっと締めつけられました。

『予言のナユタ』主要キャラクターリスト

  • ケンジ:学校へも行かずに働いて、妹のナユタを養っている少年。妹と意思疎通が出来ないながらも、守ろうとしている。
  • ナユタ:ケンジの妹で、ツノが生えた少女。意味不明な言葉しか喋れず、魔法を使える。
四国めたん
四国めたん

この作品を読んで一番心に残ったのは、やはりケンジ君の存在です。彼は両親を失い、社会からも冷たい目を向けられながら、それでも妹を守ろうとしています。「理解できない妹」を守るというのは、想像以上に辛いことのはずです。でもケンジ君は「守りたい」という気持ちだけで生きている。そこに無償の愛を感じました。

 

ナユタさんの不気味さや危うさは確かに怖いのですが、彼女が唯一心を寄せられるのが兄であることに救いを感じました。

猫使アル
猫使アル

ナユタ、マジで怖い!だって動物殺しちゃったり、コミュニケーションも取れないし。でもね、同時に妹らしく兄を頼ってる瞬間もある。そこにギャップがあって、「うわ、可愛いかも…」って思っちゃったんだ。人って一面的に見ちゃうけど、ナユタは“悪魔の子”と“普通の少女”の二つの顔を持ってる。そこがめちゃくちゃ面白い!

『予言のナユタ』名セリフ リスト

曇天暗黒吹雪殺戮…斬首内蔵 (ナユタ)

どうだろうと俺はナユタを守るよ
ナユタは俺の妹だから (ケンジ)

混沌爆殺… (ナユタ)


才能と嫉妬が交錯する人間ドラマ『妹の姉』あらすじ

美術学校の3年生・光子は、才能あふれる妹・杏子に複雑な思いを抱いていた。学校のコンクールで、杏子が描いた光子の裸の絵が金賞を受賞。その絵は、校舎の玄関に1年間も飾られることが決まる。

そんな絵が校舎の玄関に飾られた為、光子は校内で好奇の目にさらされる羽目に・・・想像で描かれたとはいえ、自分の裸が衆目に晒された屈辱に、光子は妹にリベンジを仕掛けることを決意する。

ずんだもん
ずんだもん

いやぁ〜、この作品めっちゃ面白かった!ボク的に一番アツかったのは、やっぱり光子と杏子の姉妹バトルだよね。妹の杏子は才能あふれてて、姉の光子に憧れて美術を始めたのに、結果的に姉を追い越してしまうのだ。その状況で光子が抱えるコンプレックスとか、めっちゃリアルだと思ったなぁ。

 

しかも裸の絵を勝手に描かれて、しかも金賞で学校の玄関に飾られるなんて、そりゃあ恥ずかしいし腹立つよ!ボクだったら耐えられないのだ!でもそこで「リベンジしてやる!」って燃える光子、カッコいいじゃん。こういう青春の“嫉妬”と“対抗心”って、逆にすごいエネルギーになるんだなって思ったよ!

猫使アル
猫使アル

この作品を読んで強く思ったのは「芸術は戦いだ!」ってこと!自分をモデルにした絵で屈辱を受ける光子も、それを描いてしまう杏子も、お互いに本気だからぶつかるんだよ。

 

芸術って「表現したい」っていう情熱が強すぎて、時に人を傷つける。でもそれでも描かずにはいられないんだよね。光子がリベンジを決意するのも、結局は芸術を通した戦いで、そこが最高にアツいと思った!

『妹の姉』主要キャラクターリスト

  • 江原光子:美術学校3年の女子。特待生として同じ学校に入学した妹にコンプレックスがある。
  • 江原杏子:江原光子の妹。小さい頃から姉が大好きで、姉を追うように美術を始めた。
四国めたん
四国めたん

この作品を読んで一番心に残ったのは、光子さんの抱える「屈辱」と「愛情」です。妹が自分を想像で描いた裸体画を金賞にしてしまい、それが学校に飾られるなんて、本当に苦しいことだと思います。

 

自分の裸が衆目にさらされる屈辱と、妹へのコンプレックスが重なり、光子さんの心は張り裂けそうになっているはずです。でもその絵には、杏子さんの「姉を大切に思う気持ち」が込められている。姉妹だからこそ愛情と憎しみが入り混じる、その複雑さがとてもリアルに描かれていて胸がジーンとしました。

ずんだもん
ずんだもん

光子と杏子の関係って、良くはないんだけど、それでも「姉妹だからこそ」って感じがすごい出てたのだ。嫉妬もするしケンカにもなるけど、根っこの部分ではやっぱり繋がってるんだよね。

 

杏子は姉が大好きだからこそ描いたし、光子も悔しいけどやっぱり妹の才能を認めざるを得ない。そのぶつかり合いがすごく人間味があって、ボクは読んでて「姉妹っていいな!」って思っちゃった。

管理人
管理人

藤本先生曰く、ルックバックの原型になった作品だとか
キャラクター造形や、机に向かうカットなど
そこかしこに、それが窺えました。

『妹の姉』名セリフ リスト

玄関っ!!玄関に!!
私の!!私の…!
ハダカの絵が飾られてるんだけど!! (江原光子)

光子、お前の描かれた絵
撮りにきたぞ (江原父)

私の受けた屈辱
その体に教えてやらあ (江原光子)

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